ノロウイルス対策 消毒剤の希釈

ノロウイルスの勢いがとまりませんね。
連日のように報道され改めて感染力の強さを思い知らされます。
管理人の勤務する病院の方はようやく終息に向かいつつありますが、
全国的にはまだまだこれからがピークとも言われていますし、今しばらくは注意が必要でしょう。

さて、連日の報道でよくご存知のことと思いますが、ノロウイルスの消毒は塩素系の消毒(漂白剤)でしか効果はありません。使用する濃度は、次亜塩素酸ナトリウム0.02%が環境の清拭用、0.1%が汚物・吐物あるいは付着したものの処理用です。(汚物・吐物処理には0.5%濃度としている場合もあります)

ところがこの濃度調整がよく分からないので教えてほしいといわれることが結構あります。恥ずかしながら病院でも結構聞かれるんですよね。病院はピューラックスという次亜塩素酸ナトリウム濃度が6%の商品を使用していますが、これを60倍すれば0.1%、300倍すれば0.02%になりますよね。これを説明しても、結局ピューラックスはどれだけ入れたらいいの?と聞き返される始末。どうも、濃度計算というと難しく考えてしまうようで…。それほどややこしい計算でもないので今日はこのあたりを見ていきましょうか。

話を簡単にするために次亜塩素酸ナトリウムの濃度が5%の商品で考えます。たしか、花王のハイターがこの濃度だったように思います。

まず、0.5%に調整することを考えますね。
5%を0.5%にするんですから濃度としては1/10になればいいのは分かりますよね。つまり1/10になるように薄めてやればいいので、5%濃度の原液1mLに水を加えて10mLにすればちょうど1/10になります。このとき液の量は1mLから10mLになったので10倍。つまり10倍に希釈したことになります。簡単ですね。

では0.5%の濃度の液を100mL作りたいと考えるとどうなるでしょう?
5%の原液を10倍したら0.5%液ができるのですから、10倍して100mLになる量が加える原液の量と考えられますね。ということは100mL÷10=10mL。つまり原液10mLに水を加えて100mLにすれば、0.5%液100mLが出来上がります。全然難しくありませんよね。

で、これをまとめると
(原液の次亜塩素酸濃度)÷(目的とする次亜塩素酸濃度)=希釈倍数
(最終的に調整する量)÷(希釈倍数)=加える原液の量
原液の量が求められたら、あとは必要量になるように水道水を加えるだけです。

では、これを踏まえて6%濃度のピューラックスを使って1.5Lペットボトルに0.02%の消毒液を作ることを考えて見ましょう。

原液の濃度は6%、調整する消毒液の濃度は0.02%ですから、
6%÷0.02%=300 つまり300倍に希釈すればよいと分かります。
最終的に作る量は1.5L=1500mLなので
1500mL÷300=5mL
ということで、6%ピューラックスを5mL取ってペットボトルに入れ、水道水をいっぱいまで入れたら0.02%液1.5Lの完成です。

これで、消毒液の調整は問題ないですよね。
最後に注意点を

出来上がった消毒剤ですが、実は光で簡単に分解します。なので、出来上がった消毒液は、日の当たらない暗いところで保存するか、ペットボトルをアルミホイルで覆っておくといいでしょう。それでも1週間は持たないと考えておいて下さい。

それとペットボトルを使って調整した場合は、間違って飲むことが無いように消毒液ということをわかるようにしておきましょう。特に子供さんがいるご家庭では、手の届かないところで保管するのは鉄則です。まあ、事故を防ぐという意味では、使うときにいる分だけ調整する方がいいでしょうね。

あと、使用に当たってはゴム手袋は必需品です。消毒液と書くとそれほど怖い感じはしませんが、要は漂白剤、カビ取り剤と同じです。こういったものを素手で触る人はいませんよね普通。間違いなく手荒れを起こしますから、絶対に忘れないようにしましょう。

今日は調整方法だけで長々と書いてしまいました。
次回は、実践的な使用方法を考えてみたいと思います。


医療の話題 | コメント(0) | トラックバック(0)2006/12/20(水)15:34

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